早実斎藤投手にスターシステム発動中?

優勝直後から始まった(優勝前から説も)マスコミによる早実斎藤投手の大フィーチャー。140km/h後半のストレートに抜群のコントロール、そして甘いマスクにトレードマークとなったハンカチ。人気が出るのもしょうがない。でも「さすがにこれはどうかと」と思う報道もちらほら。とりあえず甲子園のシーン見せて、あとは斎藤投手の周りの人気加熱っぷりを報道したり、野球とはまったく関係ない側面を報道したり。まさかQ&A形式の項目に"好きな家事"なんかを入れるとはねぇ。
なんていうか、スポーツ選手なんだからスポーツ選手として報道しろよ。人間斎藤佑樹ではなく、投手斎藤佑樹を報道しろよ。
結局のところ、マスコミは本質の周りを報道する技術・経験はあるけど、それそのものを報道する技術がないんだろうね。亀田のときもそう。親子愛だとかなんだとか言って、ボクシングそのものに報道の目を向けない。なでしこジャパンもそう。「まだレジ打ちやってる」とか報道して、日本の女子サッカーが世界の中でどの位置なのか、どんな特徴があるのかをスルーする。確かに女子サッカー選手の厳しい現状を報道するのも必要だけど、でもだからといってサッカー自体に目を向けないでいいわけではない。本質を見ずに、その周りだけを見たがる。だからオシムに怒られるんだよ。サッカーの質問がくるようになったら答えるとか言われるんだよ。


またそれを許しちゃってる視聴者も悪いっちゃあ悪い。スポーツを見るときにそのスポーツと周りを無意識のうちにごっちゃにして見ちゃう。今回の甲子園決勝での斎藤投手の力投に感動した人は多いだろうけど、その感動の要因に「決勝」「4連投」など野球の本質とは関係ないファクターが多分に影響していることを自覚していないのでは。斎藤投手は当然ながら1回戦から同じレベルの投球をしてきている。いや、もしかしたら疲労を考えると1回戦のほうが良かった可能性もある。でも決勝で感動する人のほうが断然多い。つまり、確かに感動の引き金は斎藤投手のピッチングだったけど、感動の対象は野球の内容どうこうではなく、実はその周りの情報に感動しているにすぎないんではないか。極論だけど、今回の条件が揃っていれば、野球だろうがサッカーだろうが、普段人気の少ない駅伝や剣道だろうが、競技関係なく感動したんではないか。
そんなんでその競技を真剣に見ているといえるのか?「俺、甲子園好き」なんていってるのは、実は努力しなくてもTV見てれば本質の周りの情報が勝手に集まるから、いや、情報すら必要なくただ(自分の中で努力・感動の象徴になってる)高校生がやってるからじゃないのか?もしそうだったら、それってぶっちゃけ野球が好きなわけじゃないでしょ。
(本当に野球が好きな人、甲子園が好きな人、すいませんm(__)m)


感動することはすばらしいことだし、当然俺もそういう外部要因を受けて心を動かされること多々あるけど(セイウンスカイのラストランとか)、本質周りの情報や外部要因じゃなく、もっと競技の中身で感動できるようになったほうがいいんじゃないの?