「08秋作品についてつらつらと。」

かんなぎ
ヒロインが神木から現われた神で(ごくローカルとはいえ)アイドル、しかもお祓いに使う道具がアニメの主人公の武器っていうのはすげぇ設定だなと。でもそれ以外の主要人物に関しては、男主人公、その幼馴染と学校の仲間、あとヒロインの妹ってことで珍しくもなく。
全体の流れもドタバタコメディやって最後にちょっとシリアス展開をやるっていうのも珍しくもなく、そのシリアスの内容も「すげぇ設定の濃さに反してそれを支えるアイデンティティの欠如」という内容で、斜め上っぽさなし。
ヒロインの道具やドタバタの内容なんかからすると、ある種のテンプレ作品を「ネットやテレビ、メールや睡眠等いろいろな選択肢があるのにわざわざアニメを選んでいる人」向けにいじるとこうなるんだろうなという印象。
ヒロイン設定が濃い以外は、悪くいっちゃうとありきたりな作品。でもじゃあなんで全話見たのかというと、こういうドタバタコメディが好きだからとしか言いようがなかったり。でもありきたりだからDVDに焼いて保存するほどでもないなと感じてしまったり。なにか付加価値があればなぁ。世間的には萌が付加価値なんだろうけど。


夜桜四重奏
9話までと最終話を視聴。
妖怪と人間が共存する町が舞台。主要キャラは町長と相談事務所の仲間たちで、人間と共存できない妖怪を違う世界に送るという設定。主人公側はどうしても町をリードする側の人間になるわけだけど、そこで町長と事務所っていうチョイスは個人的に面白かった。
妖怪と人間の共存は無理という思想のもと、いままで飛ばされた妖怪を復活させようと強硬な手段で主張してくるのがラスボスで、主人公側の親友の体を乗っ取ってる。
なんか途中から緊張感がなくなっちゃったなぁという印象。ラスボスの動機からしたら「共存は可能か否か」という思想対立がひとつの大きなテーマになりそうなんだけど、その話はサクッと序盤のキョンシーの話でやっちゃって終了。この時点で共存可能という主人公側の思想が揺らぐ可能性は消滅。
そんなもんだから、もうラスボスが主人公側の前に現れた時点で最終話は「友人ごとあっちに送るか」「友人を助けつつラスボスをあっちに送るか」の2択。それに至るまでに大きな障害がありそうな雰囲気もなし。
しかも序盤最後あたりの「可愛がってた犬がラスボスに操られてしまった」話で「情を注いだものを目的のために送る覚悟」というテーマをやっていて、今思えば2択でもなんでもなく1択だったのだなと。
思想対立と覚悟に関してそれぞれテーマを絞って小さい事件に落としこんでわかりやすく扱っているあたり、ゴールまでにどこかで引っかかってきそうなものを丁寧に紡いでいったストーリーなのかも知れないんだけど、個人的にはそれで緊張感が薄れてしまったなぁ。
戦闘シーンが凝ってたらそれでも良かったんだけど、そういうわけでもなく。特にコトダマに関しては、やたら一辺倒だなぁと。手元にあるものしか素材にできないハガレンの主人公ですらもっと多様な攻撃をしてるのに。
そんな感じで、ちょっと自分には合わなかった作品だったなぁ。


かみちゅ
突然神様になっちゃった中学生の主人公。そんな主人公とその仲間たちと八百万の神々が織り成すドタバタコメディ。舞台は尾道(のはず)。
すれてる部分がなく清々しい作品。この清々しさはいろいろ表と裏が出てくる高校生じゃだめなんだろうなぁ。すげぇ清々しい色使いで、それが作品自体の清々しさをアップさせてた。感情の対立や人々のぶつかり合いみたいなメッセージ性のあるテーマを読み取れるわけでなく、とにかく裏表のない清々しい面々が毎回ドタバタしているだけだから、別段心にグサッとささるわけでもなくて、だから特に語れることもないんだけど。でも個人的今期最大のヒット。


あと見たのは...


とらドラ。原作の感想とかを見ちゃったので満足しちゃった。あの絵で鬱展開も個人的には合わないなぁと。


ソウルイーター。なぜかこの秋クールから。こういう王道のっていいね。


のだめ。面白い!でもいつかのドラマ特番でやったところまでしか進まず残念。ここからアクセルかかって来そうなのに。


のらみみ。3話以降録画したのをまだ見てない。癒し系・ゆったり見られる系はかみちゅがあったからなぁ。


屍姫。なんだかんだでチャンネル回すとやってたからちょくちょく見てしまった。1期はいろんな導入で2期に動き出すだろうなぁという印象。