ヴィクトリアマイル

春に牝馬G1創設は喜ばしいことなんだが、時期が5月。なんだかなぁ。いや、安田と宝塚の時期を考えるとここしか入れようがないってのもわかるんだけど、それでもG1というのは目標のレースなわけで、5月にやると、

  • 牡馬相手の安田はきついからここにピークを持ってくるマイラー
  • 安田を見据えた9割仕上げのマイラー
  • 安田から宝塚記念まで見据えた8割仕上げの中距離馬

って感じの構成になりそうで、すべての馬が一概にここを目標にしているとは思えず、しかも牡馬相手に活躍する牝馬が現在マイル戦線よりも中距離戦線に多いのを考えると、全力で仕上げたマイラーがころっと8割仕上げの中距離馬に負けていきそうで、それはちょっと興ざめじゃないかなぁ〜と。
では同じように後にG1が2つ待っている秋天はというと、

  • ここが最終目標の中距離馬
  • エリ女、JC、有馬を見据えたクラシックディスタンス馬
  • マイルCSを見据えた、中距離もこなせるマイル馬
  • 中距離馬でJCやエリ女も狙ってる馬

という感じの構成だと思うのだが、中距離馬とクラシックディスタンス馬の間に実力差が牡馬はほぼなく、ここ使うマイル馬も基本的に中距離で同等に走れるめどが立っている馬なかりだし、またレース自体に権威があって、しかも中央競馬の中で2000mの頂点のレースということで中距離馬は後のローテを考えずにメイチ仕上げでくるだろうから、勝とうとしたらそれなりに調子を上げなきゃ無理なレースなわけで、馬・ローテ・時期という面では興ざめにはならないはずである(今年はサトテツの無策のせいでやや興ざめだったが)。
それに対しヴィクトリアマイルは、ここが終わっても同距離の春の頂点レースがあるため、結局牡馬への挑戦権獲得レースという色が強くなってしまい、その結果ステップとして機能するにとどまる可能性が少なくないのではないかな。
まあ、全馬が10割とは言わないけどそれなりにちゃんと仕上げてくれれば問題ないんだが。